オシャレ迷宮〈フ・クー〉の導き手、妻

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しまむら〉に行った。妻と。
妻と休みかぶったので〈しまむら〉に行きました。妻の御用達の店です。〈しまむら〉。コスパです。コスパが素晴らしい。
コスパ素晴らしいって、素晴らしい。

 

 ってか〈しまむら〉、いつもレディスのラインナップの豊富さに嫉妬する。
 ふつうにオシャレなの売ってる。んで、当然安い。いいなあ。それに比して、メンズは……


 まあいいのだ。ぼくは、良い。
 あったかインナー買ったから、良い。収穫だ。RPGの武具で言うと、メインの装備とはならないが、補助的な効果を付与するアクセサリだ。
 なんか、【《冷気》属性攻撃のダメージ30%を軽減】みたいな。
 重要だ。これから冷気属性の精霊がフィールド上で優位になるターンが始まりますからね。重要。

 

 まあ、セーターっていっても、ニットっていってもいろいろあるんですね。
 ローゲージ、ハイゲージ、クルーネック、ハイネック、ゆるふわなの、バルーン袖、萌え袖をおこなうのに最適化されたの、C.W.ニコルが着てそうなの――とか。


 ディスプレイから推察するに、トレンドはローゲージ(粗編み)で袖が長いのっぽい。
セーターが特集されたコーナーには、モデルさんがトレンドのセーターを着こなす写真パネルがある。
 こう、物憂げな表情のモデルさんが、ローゲージの、落ち着いたピンク色のセーターを萌え袖気味に着用し、両手を顔の近くに持ってきて軽く指を曲げる構えが最も強いようだ。
【無防備なネコ】の可愛さをエンチャントできる形意拳めいて戦闘力が向上しているのを感じる。


 妻も、同じセーターをためつすがめつする。しかし「でもなー」ってなってた。「後ろ指さされへん?」と。
 モデル着用のセーターみたいに、ネコめいた丸いシルエットを模範とした場合、怒り肩がネックになるらしい。


 自分のスタイルには、かわいすぎるんだって。無理して着てる感が出る懸念があり、まずいようだ。妻が自分で理解している、自らのスタイル・ポテンシャルを最大化するには不適切なチョイスであるようだ。
 似合うと思うけどなー。でも、妥協無く最大威力を見込める装備を探求する姿勢、カッコいい。

 

 結局、ほかの店で、ローゲージ(細い毛糸)の黒のセーターを買っていた。けっこうボディライン出るやつ。骨格的にそれのんが合うんだと。
 うん、確かに、似合う似合う。
 単体でも、オシャレ値はコスパ良く向上しているし、手持ちの服との相性良く、相乗効果も見込めそうだ。
 今日のお買い物ミッションのリザルトは上々。

 

 そういや、ぼくには何が似合うか自分であんましわかってないな。
 ベースとなる自分をあんまり理解してないから、今まで買った服と似たようなのをなぞるだけになる。基準がわからんと、冒険もできない。

 

 でも、あれなんですよ。妻と買い物に行くようになって、服の選び方が少しだけわかって、昔の自分では選ばなかったような服を買うようになった。昔の自分では選ばなかったような服だけど、冒険じゃない。ちゃんと似合う服。そういうのを。
 こういう服も、アリなのか! という発見がおもしろい。妻と行くと、そう。
 なので、まあ、ひとりで服を買いに行けなくなったよ!