君の中のアーマードコア

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そういえば、アーマードコアなら……。
というときが日常の中で割とある。

 

例えば、仕事がわかってきた故に従来のやり方を改善する必要を感じたとき。
例えば、少ない予算を手に、鍋の具材をスーパーで選んでるとき。例えば、あの娘に聴かせる最強プレイリストを作っているとき。
例えば、珈琲豆のブレンドを考えて居るとき。

 

どのときも、やり方はいくらでもある。
チョイスは無限大。
可能性は無辺で広大。
でも、選ばねばならぬ。
備え方が無限であるように、起こる事象もまた無限。
多少傾向は読めるけど、実際どうすべきか。

そんなとき。
そういえば、アーマードコアならぼくは。
と思う。
そういえばアーマードコアならぼくは、メインウェポンをハンドマシンガンに据えた汎用性重視の中量型通常二脚を組むなあ。
と思う。
理由は、状況ごとに臨機応変に対応を変化させる余裕がないからです。
バランス型の機体なら、どんな状況にもだいたい同じ戦法でだいたい戦える。
アーマードコアを通じてそれをぼくは学んだ。

 

えー、まあ、あの、ゲームです。そういう。人型メカカスタマイズアクションゲームです。アーマードコアというのは。
前にハマって以来、アーマードコア的攻略法が人生のそこここで去来します。

それでですね、プレイヤーの中にはもちろん、状況ごとに全く違うパーツ構成の機体をアッセンブリして出撃する、レインボー対応できる人も居るでしょうけど、ぼくは無理だ。
それよりも完璧な一機で戦い抜きたい。
リスクの少ない装弾数の多いマシンガンを選び、マシンガンが苦手な遠距離対策には補助的に軽量ミサイルを背負い、中距離での回避力と長時間の高速移動を強いるミッションへの対策として燃費の良いブースターと平常時冷却性能の高いラジエーターを積み、機動力を損なわない重量を保ちつつ最大限の防御性能を持つ装甲を装着して、いざ、出撃して、欠点が見つかれば微調整してまた挑み、それを繰り返す。


ときにはいくらパーツを調整してもクリアできないこともある。
それでも意地で戦い抜くか、根本から機体コンセプトを見直すか…。


また、自分とまったく異なる考え方で組み上げられた機体に出会うこともあるだろう。
そんな発想もあったのかと驚く。一見無駄のようだが、絶妙なバランス感覚でパフォーマンス向上に成功してる。
……いや、そのプレイヤーが操るから出来るのか。


そうしてアーマードコア的な価値基準を研磨していく。
アーマードコア的な価値基準を研磨していくことは、日々をゆたかにする。
ぼくは、そう。

 

あなたの心にアーマードコアはありますか?
あなたにとってのアーマードコアはなんですか?
きっと誰もが持っていますよ。安心して。