読まない世迷いごと

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本を読もう。


本屋いくと、楽しい。

幾多の世界や知見に通じる

魔法のエントランスめいて、

わくわくする。

自分も何か書こうとウズウズする。


本って、あれじゃないですか、

中身読まないと

内容わからないじゃないですか。

でも、中身読まなくても

中身がわかるように

表紙の装丁やデザインや写植があり、

また、それらは一目見た人を

一目で惚れさせるべく

全ベクトルを本を選ぶ人に

向けてきてる。

全ての本が、

わたしはステキな本だよと、

連れて帰ってと、

趣向を凝らした紙面や

版組みのステージで、

魅せる活字を写真をイラストを、

その全きを脳にぶち込んでと、

トリップさせてあげるからと、

言ってきてる。

しかも書店員さんにより、

そんな本たちのスペックが

最大限に発揮されるよう

企画/陳列されている。


なんというか、こう、

そう考えると、本はきっと、

読者のことが大好きだ。

本屋に行けば、

ぼくのことを大好きな存在に

囲まれることになる。

どこに視線を移しても、そう。

そら楽しーわ!えへへ!


まあしかし、本屋いって

そんな風に感じるのはきっと、

ぼくが本を好きだからかな。


ともかく、本屋で得られる

なんかのモチベーションを

ワクワクやウズウズを、

どっかに転用できればなぁ

といつも思う。

いつも思うんだけど、

本屋をでたら割と霧散する。

霧散するので、

その日、本屋で、

最も高いワクワクを観測した本は

どれだったか吟味し、買って帰る。

買って帰るけどやっぱり霧散する。


たぶん「本屋で選ぶ」状態と

「買って所有している」状態では、

本に対する感情が

変わってしまってるからだろうな。


では、「本屋で選ぶ」状態のまま、

そのときの感情を保存するには?


可能なら、本屋で広がった

いろんな想像や感情を

ガソリンにして文章かいたりとか

したい。


保存するには

どんな方法があるだろう?


本屋で閃いたことは

本屋にいるうちにメモするとか?

って思ったけど、

あんましマナー良くない気がする。


買って読むから、買う前とは

気持ちが変化してしまうのなら、

買うけど読まないようにする?

……案外良いような気がする。


目的はワクワクと

ウズウズの保存なので、

炭酸が抜けるように

保存し続けられなくなってきたら、

もちろん中身はちゃんと読む。


そして、そういえば、

ウチに随分前に

そんなようなことで買ったものの

読んでいないままの本が

けっこうある。

読もう!

あーだこーだ言ってねーで。


あっ、読もう!という話でした。